【台北=伊原健作】台湾の国防部(国防省)は1日までに立法院(国会)に提出した報告書で、中国軍が陸海空の戦力を統合し、台湾への上陸や封鎖作戦を遂行する能力を大幅に向上させていると指摘した。特別部隊を新設し、上陸演習も強化しているという。台湾の中央通信が報じた。
直接的な脅威である中国軍の軍事力の分析と、台湾軍の強化方針に関する報告書を8月末に立法院に提出した。中国軍には台湾本島への上陸作戦を行う能力はまだないが、既に離島を奪う力を備えていると指摘。インターネットを通じたサイバー攻撃や電磁波を活用し、新たな作戦形態を構築していることへの懸念もあらわにした。
中国軍は昨年以降、台湾への武力による威嚇を隠さなくなった。今年8月までの約1年間、中国軍の戦闘機などが台湾を一周する形で演習を行った回数は16回に及んでいるという。
空母「遼寧」が昨年末、初めて宮古海峡を通過し西太平洋に進出したことにも言及。演習範囲の拡張により、中国軍がアジア太平洋地域における日米の利益に直接挑戦しているとも指摘した。東シナ海や南シナ海での主権争いが今後も悪化し続ければ、局地的な軍事衝突の可能性を排除できないとも記した。
台湾軍は戦場管理する能力を備える必要があるとし、中国の空母に対抗する切り札となる潜水艦の自主建造を実現する必要性を強調した。
https://www.nikkei.com/article/DGXLASGM01H3K_R00C17A9FF8000/
直接的な脅威である中国軍の軍事力の分析と、台湾軍の強化方針に関する報告書を8月末に立法院に提出した。中国軍には台湾本島への上陸作戦を行う能力はまだないが、既に離島を奪う力を備えていると指摘。インターネットを通じたサイバー攻撃や電磁波を活用し、新たな作戦形態を構築していることへの懸念もあらわにした。
中国軍は昨年以降、台湾への武力による威嚇を隠さなくなった。今年8月までの約1年間、中国軍の戦闘機などが台湾を一周する形で演習を行った回数は16回に及んでいるという。
空母「遼寧」が昨年末、初めて宮古海峡を通過し西太平洋に進出したことにも言及。演習範囲の拡張により、中国軍がアジア太平洋地域における日米の利益に直接挑戦しているとも指摘した。東シナ海や南シナ海での主権争いが今後も悪化し続ければ、局地的な軍事衝突の可能性を排除できないとも記した。
台湾軍は戦場管理する能力を備える必要があるとし、中国の空母に対抗する切り札となる潜水艦の自主建造を実現する必要性を強調した。
https://www.nikkei.com/article/DGXLASGM01H3K_R00C17A9FF8000/