高橋みなみがパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「高橋みなみの『これから、何する?』」。8月21日(月)の放送には、「デイリーNKジャパン」編集長の高英起さんがゲストに登場。北朝鮮のミサイルや生活、工作員事情について伺いました。
8月21日、米韓による定例合同軍事演習がスタートしました。これに対し、北朝鮮の国営メディアは強い反発を示しています。先日より、グアム周辺へのミサイル攻撃をちらつかせている北朝鮮ですが、高さんによるとグアムへミサイルが撃たれる可能性はほぼゼロだと考えて良いそうです。
「金正恩としては様子見です。ただ、危機的な状況であることは間違いありません。ミサイルを撃てば戦争が始まってしまうし、米韓側に攻撃する口実を与えてしまいます。ただ、相手の威嚇をスルーすると国内外に対して示しがつかないため、口と口の言い合いも大事なんです」とのこと。
20年以上にわたりミサイル開発を進めている北朝鮮。
高さんは「金正恩は本気で核武装国家を目指しています。過去5回行われた北朝鮮の核実験のうち、3回は金正恩時代、しかもこの5年です。金正日時代は、核を放棄する可能性を含みつつ、“切り札”として持っておくというスタンスでした。
一方現政権では、自分を頂点とした政権を守るためには核武装しかないと考えているようです」と解説します。
金正恩氏は1984年生まれ、現在33歳。北朝鮮のトップに上がったのは27歳のころ。これにはたかみなも「私が26(歳)なので、それくらいの人がトップになってるんですね!」と驚きを隠せない様子。
とはいえ高さんいわく、金正恩氏には2500万人の国民をまとめるほどの素質はないそうです。
「民主国家ではないので、国民から選ばれたわけではないんです。国民からの不満もありますが、『金正恩が悪いんじゃなくて、中間の幹部が悪い』といった世論作りも行われています。金正恩体制の批判は厳禁で、一般市民による密告が行われています。
だからそういう(政治の)話をするときは3人集まるんです。1対1だとお互いの発言を証明できず、恣意的に言葉が利用される恐れがあります」と高さん。
1990年代終わり、19年前に中朝国境で多くの北朝鮮の国民に会ったという高さんは北朝鮮の経済事情の変化について、
「男性も女性もガリガリでした。(食料の)配給もなく、諸説ありますが、10万人から100万人単位が餓死したと言われています。2000年代くらいから、北朝鮮の人たちが自分たちで商売を始め、経済事情はこのところ右肩上がりで良くなっています。
それは金正恩や北朝鮮政府が頑張ったからではないんです。一般庶民はお金を吸い上げられないように工夫するので、政府はむしろ国民を押さえつけようとしていました。2009年に北朝鮮はデノミネーションという政策を行い大失敗。責任者は処刑されました。
その後、市場は手を付けられないから、勝手にやらせようという形に方針転換したんです」と話します。
北朝鮮といえば、気になるのは工作員事情。「スパイは本当にいる?」というたかみなの質問に、高さんは「います」と断言。
「旧ソ連、中国、もちろん西側もです。日本国内にもいます。本人はスパイをしている自覚はなくても、お金儲けのために情報を送り、結局スパイみたいなことをしている人。もう一つは北朝鮮と日本で仲良くしたいという主義主張を掲げ、事実上スパイしている人たちです」と明かす高さんに、たかみなはビックリ。
さらに、実際に高さんの身近で暗躍していたスパイのエピソードも。
「小さい頃、親戚の家に屋根裏があったんです。当時は珍しかったから入ろうとしたら『入っちゃダメ』と言われました。しばらくして、大阪府警のガサ入れが入ったんですが、屋根裏で北朝鮮のスパイが電波を受信してたというんです。
親戚も当初はでっちあげと言っていたですが、のちに本当にスパイだったと漏らしていました」とのこと。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170822-00010002-tokyofm-ent
(>>2以降に続く)
8月21日、米韓による定例合同軍事演習がスタートしました。これに対し、北朝鮮の国営メディアは強い反発を示しています。先日より、グアム周辺へのミサイル攻撃をちらつかせている北朝鮮ですが、高さんによるとグアムへミサイルが撃たれる可能性はほぼゼロだと考えて良いそうです。
「金正恩としては様子見です。ただ、危機的な状況であることは間違いありません。ミサイルを撃てば戦争が始まってしまうし、米韓側に攻撃する口実を与えてしまいます。ただ、相手の威嚇をスルーすると国内外に対して示しがつかないため、口と口の言い合いも大事なんです」とのこと。
20年以上にわたりミサイル開発を進めている北朝鮮。
高さんは「金正恩は本気で核武装国家を目指しています。過去5回行われた北朝鮮の核実験のうち、3回は金正恩時代、しかもこの5年です。金正日時代は、核を放棄する可能性を含みつつ、“切り札”として持っておくというスタンスでした。
一方現政権では、自分を頂点とした政権を守るためには核武装しかないと考えているようです」と解説します。
金正恩氏は1984年生まれ、現在33歳。北朝鮮のトップに上がったのは27歳のころ。これにはたかみなも「私が26(歳)なので、それくらいの人がトップになってるんですね!」と驚きを隠せない様子。
とはいえ高さんいわく、金正恩氏には2500万人の国民をまとめるほどの素質はないそうです。
「民主国家ではないので、国民から選ばれたわけではないんです。国民からの不満もありますが、『金正恩が悪いんじゃなくて、中間の幹部が悪い』といった世論作りも行われています。金正恩体制の批判は厳禁で、一般市民による密告が行われています。
だからそういう(政治の)話をするときは3人集まるんです。1対1だとお互いの発言を証明できず、恣意的に言葉が利用される恐れがあります」と高さん。
1990年代終わり、19年前に中朝国境で多くの北朝鮮の国民に会ったという高さんは北朝鮮の経済事情の変化について、
「男性も女性もガリガリでした。(食料の)配給もなく、諸説ありますが、10万人から100万人単位が餓死したと言われています。2000年代くらいから、北朝鮮の人たちが自分たちで商売を始め、経済事情はこのところ右肩上がりで良くなっています。
それは金正恩や北朝鮮政府が頑張ったからではないんです。一般庶民はお金を吸い上げられないように工夫するので、政府はむしろ国民を押さえつけようとしていました。2009年に北朝鮮はデノミネーションという政策を行い大失敗。責任者は処刑されました。
その後、市場は手を付けられないから、勝手にやらせようという形に方針転換したんです」と話します。
北朝鮮といえば、気になるのは工作員事情。「スパイは本当にいる?」というたかみなの質問に、高さんは「います」と断言。
「旧ソ連、中国、もちろん西側もです。日本国内にもいます。本人はスパイをしている自覚はなくても、お金儲けのために情報を送り、結局スパイみたいなことをしている人。もう一つは北朝鮮と日本で仲良くしたいという主義主張を掲げ、事実上スパイしている人たちです」と明かす高さんに、たかみなはビックリ。
さらに、実際に高さんの身近で暗躍していたスパイのエピソードも。
「小さい頃、親戚の家に屋根裏があったんです。当時は珍しかったから入ろうとしたら『入っちゃダメ』と言われました。しばらくして、大阪府警のガサ入れが入ったんですが、屋根裏で北朝鮮のスパイが電波を受信してたというんです。
親戚も当初はでっちあげと言っていたですが、のちに本当にスパイだったと漏らしていました」とのこと。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170822-00010002-tokyofm-ent
(>>2以降に続く)