高畑充希さんが初の刑事役。役のイメージを考え、7年ぶりにショートヘアにした。「これまでの経験を切り離せた。それは、良かったこともネガティブなことも含めて。今はすがすがしい気持ち」と心機一転し、初役に臨む。
自身にとって刑事ドラマの主人公といえば、鋭い推理や特殊な能力があるイメージだったが、演じる新人刑事、牧野ひよりは真面目で普通の警察官だ。演出は、「ストロベリーナイト」(2012年、フジテレビ系)などで知られるベテラン、佐藤祐市監督が手がける。撮影現場では、立ち位置やセリフの言い回しまで細かく指示を飛ばすが、一緒に仕事をしたことがある俳優が多く、常に笑いが絶えない。真剣な捜査シーンがある一方、「メゾン・ド・ポリス」で暮らす元刑事の“おじさま”たちとひよりのコミカルな会話も魅力で、「楽しい現場の雰囲気が視聴者に伝わるといい。私は大先輩ばかりなので緊張していますけれど」と笑って話す。
ひよりは刑事にもかかわらず、人を疑うことを知らない。「人はみんないい人で、本当の悪人なんていないと信じているのがひより。捜査を重ねる中で、世の中の難しさみたいなものを学んでいくのでしょうけれど、純粋さは失わないでいてほしい」。今はまだ手探り段階というひよりの人物像に、そんな希望を込める。
1話完結でありながら、ひよりやメゾンのメンバーたちの過去なども終盤に向けて徐々に明らかになっていく。「コミカルとシリアスの振れ幅が大きいドラマ。良い意味で身構えず軽い気持ちで楽しめる。ひよりの成長を見せ、全体が一本の線でつながるようになれば」と考えて演じている。
4月には、家庭教師アニー・サリバンと三重苦の少女ヘレン・ケラーの奮闘を描いた舞台「奇跡の人」で、サリバン役を演じる。過去にはヘレン・ケラーを演じたこともある。幼い頃から親に連れられて舞台を見るのが好きだった。「演技の世界に入った理由の一つは『奇跡の人』でヘレンを演じたかったから。10代でヘレンを演じ、20代のうちにこうしてサリバン先生役で再び関われるのがうれしい」
今年は、まとまった休みをとってプライベートも充実させる一年にしたいと思っている。「行ったことがないイギリスに旅行して好きな古着の買い物をしたいし、本場のミュージカルも見たい」と胸を膨らます。「仕事では目の前のことで頭がいっぱいで長期的な目標はない。でも、アウトプットだけでなく、インプットもして一歩ずつ進んで行きたい」【井上知大】
1/2(水) 8:01配信 毎日新聞
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