10/21(土) 6:00配信
村田諒太vs.エンダム 選挙開票と重なった「フジ」がニンマリの事情
選挙が盛り上がらないままだと
なんとも間が悪い。「村田諒太vs.エンダム」の生中継を予定していた日の同じ時間に、総選挙の開票が行われることになっちゃったフジテレビ。ダブルブッキングに頭を抱えたが、それも一瞬。いまやニンマリしているというのだ。
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「視聴率が15%を超える番組は、なかなかないのがテレビ界の現状です」
と言うのは、さる民放キー局の幹部社員だが、5月20日、ロンドン五輪の金メダリストで、WBA世界ミドル級2位の村田諒太(31)が、1位のアッサン・エンダム(33)に挑戦した試合は17・8%を記録。
「ここ数年のボクシングの試合でトップの数字です。瞬間最高視聴率は23・2%でした」(同)
結果は周知のように疑惑の判定で村田が敗退。だが、視聴率競争で惨敗のフジテレビには、村田とエンダムの一戦が打出の小槌のように感じられたに違いない。
実は、それはフジの仕込が花咲いたものだ、と別のテレビ局関係者が言う。
「村田は当初、プロへの転向を拒んでいた。それをフジテレビの現重役が口説いて、プロにさせたんです」
こうして育った、今のフジには稀な「数字がとれるコンテンツ」。それを10月22日、再び放映できることになったのだ。さるボクシング関係者が打ち明ける。
「エンダム側は、一般に不利な敵地の日本に行って試合をする以上、かなりのファイトマネーを要求したはずです。しかし、フジテレビも広告代理店も村田が所属する帝拳も、村田が世界チャンピオンになれば大きなビジネスになると踏んだに違いありません」
喜んでぶつけた
ところが、である。くだんの試合は22日の20時半に始まるのに、その30分前から総選挙の開票が始まることになったのだ。前出のキー局の幹部社員は、
「国民が知るべき情報を伝える、と放送法で定められているのに、総選挙の開票の時間にスポーツ中継をするのは恥ずかしいこと」
と一刀両断。先のテレビ局関係者も、
「このリターンマッチが前から決まっていたとはいえ、開票が始まる20時までに終わるように試合時間を移動させることもできたはず」
だが、フジテレビはあえて重なったままにした。
「フジテレビは喜んで、選挙の開票にぶつけて放映することにしたと聞いています。2014年の総選挙の際も、テレビ朝日の『選挙ステーション』の視聴率が、池上彰さんの起用で民放では無敵のテレビ東京と同じ11・6%に達しました。実はこれ、羽生結弦が出るフィギュアスケートを中継したおかげ。今回のフジも、選挙特番だったら数%しか視聴率を取れそうにないのに、ボクシングのおかげで二桁は固い」
フジテレビに聞いても、
「ボクシングも選挙の結果も気になる視聴者のみなさまの期待にお応えします」
と自信満々。試合の中継画面を囲むように、U字枠で開票速報を伝えるそうだが、選挙が盛り上がらないほど好機到来、か。
「週刊新潮」2017年10月26日号 掲載
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20171021-00531755-shincho-fight
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