昨オフにFAで読売ジャイアンツに加入した陽岱鋼外野手が調子を上げている。リードオフマンとしての役割を果たし、「1番センター」に定着している。
■巨人には常に「攻撃的1番打者」
仁志敏久、清水隆行、高橋由伸、坂本勇人、長野久義…。
近年の巨人オーダーには常に「攻撃的1番打者」がいた。
原前監督がこだわった“小力”があり打線を勢いづけられるトップバッターだ。
今季は怪我のため1軍出場はないが、13年オフに西武からFAで来た片岡治大もこのタイプだった。
しかし、最近は坂本が打線の核の3番として定着、長野は14年オフの膝の手術後は攻守に精彩を欠き、片岡も故障がち。
そこで昨オフに巨人が日本ハムからFAで獲得した新たな1番候補が陽岱鋼だったというわけだ。
だが、その陽が春に下半身の張りで出遅れると、開幕後1か月近く1番セカンド中井大介で固定。
なかなか結果が出ない中、4月下旬からは立岡宗一郎や石川慎吾らを併用。5月20日のDeNA戦では長野が今季初1番に座り、
13連敗中は脇谷亮太や坂本が日替わりで起用され、ベンチも試行錯誤を繰り返した。
それが6月6日の西武戦(メットライフドーム)から陽が1軍昇格すると、いきなり「1番センター」として巨人デビュー。
その後、チーム事情で5番や6番を打つことも多かったが、7月下旬から再び1番復帰すると、
2試合連続の先頭打者アーチを放つなど、現在27試合連続で1番でのスタメン出場を続けている(その間、チームは17勝10敗)。
ここで8月30日のセ・リーグ各チームのスタメン1番打者を比較してみよう。
田中広輔(C)122試 率.294 5本 51点 29盗 OPS.792
糸井嘉男(T)89試 率.282 12本 50点 14盗 OPS.805
桑原将志(De)118試 率.282 13本 46点 9盗 OPS.800
陽 岱鋼(G)62試 率.296 9本 30点 4盗 OPS.885
京田陽太(D)118試 率.270 4本 31点 21盗 OPS.667
坂口智隆(S)113試 率.300 3本 32点 4盗 OPS.739
■求められる野球選手としてのモデルチェンジ
リーグトップの盗塁数にリーグ3位の145安打と強力赤ヘル打線のチャンスメークに徹する田中、核弾頭として一発の魅力もある桑原と糸井(阪神は翌31日は1番俊介)。
新人王レースを独走する中日のルーキー京田。そんな豪華メンツの中、試合数こそ少ないが彼らを凌ぐ打率とOPS(出塁率+長打率)を残しているのが陽である。
贅沢を言えば、盗塁数の少なさが気になるところ。日本ハム時代の13年に47盗塁でタイトルに輝いてから様々な故障に見舞われ年々減少し、昨季は5盗塁、今季もわずか4盗塁だ。
30歳を迎え、野球選手としてモデルチェンジが求められる時期ということだろう。
この陽が「1番センター」に定着したことにより、長野を負担の少ない7番で起用することができ、現在のスタメンが可能になった。
原前監督が07年に「1番高橋由伸、2番谷佳知」の攻撃的オーダーでチーム再建に乗り出したように、その10年後、監督になった由伸が「1番陽、2番マギー」でテコ入れしたのは興味深い。
あるプロ野球監督にインタビューした時、1番打者について聞いたら「オーダーを組む上で非常に大事」と前置きした上でこんなことを言っていた。
「とにかくやることが多いポジション。代わりがいない存在で、守備位置でいうと捕手のような専門職だと思っています」
いわば陽は日本ハムで長年に渡りトップバッターを託された、「1番打者のスペシャリスト」なのである。
さらに背番号2のストロングポイントはチャンスで打席に入ると、得点圏打率.360、3本、23点とまるでクリーンナップのような打撃もできることだ(昨季、日本ハムでは主に1番、3番、6番で起用され、得点圏打率.323)。
チャンスメークとポイントゲッターを託せるトップバッター、「1番センター陽」はいまや逆転CS出場を狙う巨人打線のなくてはならない武器である。
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170902-00010002-baseballc-base
9/2(土) 10:00配信
巨人2017陽岱鋼専用コール&応援歌【歌詞付き】
■巨人には常に「攻撃的1番打者」
仁志敏久、清水隆行、高橋由伸、坂本勇人、長野久義…。
近年の巨人オーダーには常に「攻撃的1番打者」がいた。
原前監督がこだわった“小力”があり打線を勢いづけられるトップバッターだ。
今季は怪我のため1軍出場はないが、13年オフに西武からFAで来た片岡治大もこのタイプだった。
しかし、最近は坂本が打線の核の3番として定着、長野は14年オフの膝の手術後は攻守に精彩を欠き、片岡も故障がち。
そこで昨オフに巨人が日本ハムからFAで獲得した新たな1番候補が陽岱鋼だったというわけだ。
だが、その陽が春に下半身の張りで出遅れると、開幕後1か月近く1番セカンド中井大介で固定。
なかなか結果が出ない中、4月下旬からは立岡宗一郎や石川慎吾らを併用。5月20日のDeNA戦では長野が今季初1番に座り、
13連敗中は脇谷亮太や坂本が日替わりで起用され、ベンチも試行錯誤を繰り返した。
それが6月6日の西武戦(メットライフドーム)から陽が1軍昇格すると、いきなり「1番センター」として巨人デビュー。
その後、チーム事情で5番や6番を打つことも多かったが、7月下旬から再び1番復帰すると、
2試合連続の先頭打者アーチを放つなど、現在27試合連続で1番でのスタメン出場を続けている(その間、チームは17勝10敗)。
ここで8月30日のセ・リーグ各チームのスタメン1番打者を比較してみよう。
田中広輔(C)122試 率.294 5本 51点 29盗 OPS.792
糸井嘉男(T)89試 率.282 12本 50点 14盗 OPS.805
桑原将志(De)118試 率.282 13本 46点 9盗 OPS.800
陽 岱鋼(G)62試 率.296 9本 30点 4盗 OPS.885
京田陽太(D)118試 率.270 4本 31点 21盗 OPS.667
坂口智隆(S)113試 率.300 3本 32点 4盗 OPS.739
■求められる野球選手としてのモデルチェンジ
リーグトップの盗塁数にリーグ3位の145安打と強力赤ヘル打線のチャンスメークに徹する田中、核弾頭として一発の魅力もある桑原と糸井(阪神は翌31日は1番俊介)。
新人王レースを独走する中日のルーキー京田。そんな豪華メンツの中、試合数こそ少ないが彼らを凌ぐ打率とOPS(出塁率+長打率)を残しているのが陽である。
贅沢を言えば、盗塁数の少なさが気になるところ。日本ハム時代の13年に47盗塁でタイトルに輝いてから様々な故障に見舞われ年々減少し、昨季は5盗塁、今季もわずか4盗塁だ。
30歳を迎え、野球選手としてモデルチェンジが求められる時期ということだろう。
この陽が「1番センター」に定着したことにより、長野を負担の少ない7番で起用することができ、現在のスタメンが可能になった。
原前監督が07年に「1番高橋由伸、2番谷佳知」の攻撃的オーダーでチーム再建に乗り出したように、その10年後、監督になった由伸が「1番陽、2番マギー」でテコ入れしたのは興味深い。
あるプロ野球監督にインタビューした時、1番打者について聞いたら「オーダーを組む上で非常に大事」と前置きした上でこんなことを言っていた。
「とにかくやることが多いポジション。代わりがいない存在で、守備位置でいうと捕手のような専門職だと思っています」
いわば陽は日本ハムで長年に渡りトップバッターを託された、「1番打者のスペシャリスト」なのである。
さらに背番号2のストロングポイントはチャンスで打席に入ると、得点圏打率.360、3本、23点とまるでクリーンナップのような打撃もできることだ(昨季、日本ハムでは主に1番、3番、6番で起用され、得点圏打率.323)。
チャンスメークとポイントゲッターを託せるトップバッター、「1番センター陽」はいまや逆転CS出場を狙う巨人打線のなくてはならない武器である。
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170902-00010002-baseballc-base
9/2(土) 10:00配信
巨人2017陽岱鋼専用コール&応援歌【歌詞付き】